対立

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「失礼します」 教室の扉が開き、琴池先生が現れた。 アルバムの資料に夢中だった私は全く気がつかなかった。 「岩清水さん、ちゃんと反省文書き終わりましたか?」 「はっはい!終わりました!」 琴池先生がきていたことに声をかけられて初めて気がつき、瞬間的に私は驚きの声をあげた。 そして手に持ったままの反省文を反射的に先生に差し出した。 中身をスラスラと読み、内容を確認して先生は微笑んだ。 「はい、しっかりと書けてるみたいですね。もうあのように式の最中に暴言吐いてはダメですよ?」 「はーい、、、」 改めて注意されて軽く落ち込んだ。 琴池先生はふと手に持っているアルバムに目を向けた。 「それは?」 「これはさっき見つけたんですけど、生徒会長の活動履歴みたいなものです」 「生徒会の?」 琴池先生はそのアルバムを覗き込む。 そのページを見て琴池先生はばっとすばやくアルバムを取り上げた。 「せ、先生?どうしたんですか??」 琴池先生のあまりにも早い動きに戸惑いの声を上げる。 生徒相手に思わずとってしまった行動をはっと気付いて琴池先生は急いで取り繕う。 「な、なんでもありません。ほら、教室に戻りますよ?」 「は、はぁ」 よくわからないまま琴池先生に押されるように教室を後にした。
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