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「琴池先生、一ついいですか?」
「なんだい?」
教室に戻るついでに先ほどのアルバムについて訪ねてみた。
「さっきのアルバムって何かあったんですか?」
あのすばやい動きは尋常ではなかった。
持っていたアルバムがあっという間に取られ、気がつかなかったくらいだった。
さっきのアルバム、きっと何か秘密が、、、
琴池先生はアルバムを持ち上げ、真剣な顔をしていった。
「この資料は生徒に見せてはいけないのですよ」
「え?なんでですか?」
「生徒がやってきた歴史を先生たちが記していく資料だからさ。これは生徒には見せることが出来ないことになってるからね」
「そうなんですか?じゃああの教室に私を連れてっちゃダメじゃないですか」
「いや、すまなかったね。資料棚はたくさん資料があるから見られないと思っててね。場所を変えておくよ」
「はぁ。でも本当にそれだけですか?」
「えっ!」
琴池先生が焦ったような声をあげた。
これは何かあるな、、、
先生の言動を聞いて私は確信した。
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