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「いてて、何が起きたんだ?」
「先生!ちょっ!重いから」
琴池先生の下で必死に訴える。
細身な私にとっては成人男性の体重はとてつもなく重く体が軋む。
「あ、ごめん!」
悲痛な声を聞き、琴池先生は謝りながらスッと急いで起き上がる。
「琴池先生、ずいぶんと楽しそうですな」
「えっ、教頭先生、、、?」
起き上がった先には教頭先生が鋭い眼力で見下ろしていた。
「いや、これは、、、あの、、、」
しどろもどろに上手い言い訳を探すが見つからない。
何も言葉にも出てこない琴池先生を見て教頭先生は冷静な声で告げた。
「琴池先生、あとで話をじっくーり聞きますからね。待ってますよ」
「は、はい、、、」
がっくりと肩を落として琴池先生は俯いた。
その隙にアルバムのページをペラペラとめくって中身を確認する。
どこをどう見てもやはりなんの変哲もない履歴書にしか見えなかった。
「なんだ、何もないじゃん」
半分諦めてペラペラと私は適当にページをめくった。
「ん?これは、、、」
そのページの履歴書の写真を注目してよく見てみた。
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