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いつもと変わらない授業風景を通り越して、放課後。
調べ物をしようと校舎の最上階､端っこにある図書室へと足を向けた。校庭の方からは運動部の体操する声が聞こえる。向かいの校舎からは吹奏楽部が楽器のチューニングをしているのか、一定の空気量で音を鳴らし続けている。
放課後のゆっくりとした空気が好きだ。
秋影さんの持つ雰囲気はなんとなくそれに似ている。そばにいるとすごく、落ち着くんだ。
不意に屋上へと続く階段の方から嫌な音がした。
バシッとかガンッとか。そんな感じの音。見に行っても絶対にろくなことにはならない、のに。僕は好奇心に押し負かされてゆっくりと階段を昇ってしまった。
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