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「お早う、千早」
家を出たら秋影さんがゴミ袋片手に挨拶してくれた。
秋影さんは3件隣に住んでいる大学生だ。僕はいつも彼のゴミ出しの時間に合わせて家を出る。だからいつも早めの登校だ。
「おはようございます、秋兄さん」
「良かったらうちの春陽も拾って行ってくれない?」
「あぁ…分かりました」
ありがと。そう言って空いた手で僕の頭をくしゃりと撫でた。あぁ、今日も良いスタートだ…。
そして秋影さんはそのまま少し離れたゴミ集積所まで歩いて行った。僕はというと秋影さんの自宅の呼び鈴を鳴らし、返事も待たずに二階へと押し入った。
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