2/4
前へ
/56ページ
次へ
『そんなことするぐらいなら死んじゃえば…』 そんな母の言葉が私を苦しめていた 家に帰りたくない… だから男の家にあがりこんだ しばらく泊まらせて… 掃除 洗濯 料理してくれれば そんな約束でしばらく居候させてもらうことになった 専門学校で知り合った友達 そこはみんなのたまり場になった 楽しかった 無邪気にみんなではしゃいだ とある夜中悪夢はやってきた… 『優希…』 私はこんなことしてていいのだろうか こんな楽しい思いしてていいの? 優希はもういない… 私が…私が 殺した… 優希はきっと私をうらんでる 『優希!どこ?お母さんはここよ』 私は優希をさがした… なぜだかわからないけどひたすら手首を切ってさがした 優希…でてきてよ… 赤い血とむなしさだけがわいてきた… やっぱり いない… 優希…ごめんね… 今 お母さんもいくから… 『やめろ!』 うしろから腕をつかまれた 居候させてもらっている男だった 『私 人を殺してるの…はなしてよ…親にも見放され生きててもしょうがないの』 私は男を突き飛ばした 『お願いだからやめてくれ…好きな子を失うのは嫌なんだよ』 『えっ?』 私は耳を疑った 『好きなんだよ』 こんな私でも好きになってくれる人がいる… 私は泣き崩れた… 『詳しい事情はわからないけどその子の為にもちゃんと生きろ』 ごめんね…優希… しばらく泣き続けた
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加