きゅんきゅんしませう

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むらかみ+かなだ 「綺麗だね」 「え?」 「金田、綺麗。」 色白で、肌綺麗で。 目でかくて、まつげ長くて。 「うらやましい」 「純さんも綺麗ですよ?」 「綺麗じゃないよ、」 綺麗じゃない、綺麗じゃないの。 「池田が好きなのは金田だから」 「‥‥は?」 僕の好きな人は、 目の前にいるこいつの事が とんでもなく好きな訳で。 それに負けないくらい、 僕の好きな人に対する気持ちは とんでもなくおっきい訳で。 こんなひょろっちくて 頼りなさそうな奴の 何が好きなんだろうか。 僕だって結構白いのに なんでこの色白じゃないと いけないのだろうか。 そんな事どんだけ考えたって、 もしも僕のいい所の方が こいつより多くたって、 僕はどうせ一番になれない。 こいつが特別という 事実は変わらないんだ。 「こんな体、必要ないのに」 だったら最初から。初めから。 「金田になりたかった」 あの人の一番嫌いなものは、 この汚い涙だって事くらい もちろん知ってたけど。 もしかしたら涙を拭きに きてくれるんじゃないかって、 涙流す僕ならあの人も みてくれるんじゃないかって、 1回そう思ってしまったら この汚い涙は止まらなくて。  ごめんね、 僕って結局は悪い奴なんだ えんど ---------------------- じゅんさん嫉妬深そう
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