【世界観】西暦3012年

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そして、この小石から発展した私の研究は地球を救うことのできるエネルギーであることが判明された。 まず、この小石は衝撃を加えると熱と光を放つ。この熱は高温で、衝撃を加えられる力が大きければ比例して温度を増す。光も同様で、青白い光を放つ。 そして、最大の特徴は粒子化することにある。 細かく砕き、粒子状にすることにより核反応と同じような爆発を起こすのだ。 この粒子化は用途が多様にあり、開発が進めば発電からエンジンまで使える。 まさに資源枯渇の地球を救う、救世主のようなエネルギーだった。 私はこのエネルギーにトリバイトルーツと名付け、世間ではTRという略称で広めた。 私は数々の賞を受け取り、英雄と呼ばれるほどの人間となった。 これで地球は何世紀経とうが生きていけるだろう。そう心で思っていた―― ――しかし現実は甘くはなかった。 強すぎるエネルギーは人々の心を引き寄せ過ぎたのだ。 TRを争う戦争が起こってしまった。エネルギーを奪い合い、自国をより発展させようという醜い戦争が。 そして最悪の事態が起きてしまった。 TR兵器の誕生だ…。      著者 フィドス・N・ウッディ  
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