拝啓

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私は一旦自分の部屋に戻ると、缶からDVDを1つ取り出した。 これを使うしかないみたい。 私は丁寧に封筒のノリを剥がし、DVDともう1枚のメモを入れた。 『私からの手紙が恥ずかしいの?でもダメよ。他人に話すなんて。 これは、恋人同士の秘め事なんだから。』 ああ、気分が悪い。 私と樹の邪魔をする奴がいる。 私はその手紙を持って、今度は直接樹の部屋のドアについたポストにそれを投函した。 手紙が落ちる音を聞くと、少しだけ気分が落ち着いた。
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