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「ありがとう」席に付いて やっと素直に言葉が出た。 「なんでかな?まだ2回しか会ってないのに絢香の声聞いたら、行ってあげなきゃって思ったんだよ。なんでかな?」また祐輔さんが言う。 好きな人にだから『素直にならない』そんな私の頑なな思いが溶けていくのが分かる。 「指名が結構入り始めてるからだと思うんだけど…古株の当たりがキツくて…」 「そっか、同伴してあげられなくてごめんね」と言う。 「ううん、忙しいのに来てくれただけで十分嬉しい」祐輔さんには素直になれる。 「俺、会社始めた頃、銀座の女と付き合った事があって…その女No.1にしてあげた事があるんだ。でもその女の事心配してあげた事無い。でも、今日は絢香の声聞いたら心配になった。こんな気持ち初めてだよ…」と戸惑ってる。
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