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「……悪いんだけど、それだけ元気なんだったら教室に戻ってくれるかな?」
狐、もとい保健医が扉からそう声をかける。それを聞いた二人は、真っ赤な顔のまま飛び上がった。そしてぼそぼそと保健医に礼を言うと、そそくさと保健室を後にする。
オレは、保健室を出た二人が手を繋ぐのを見逃さなかった。
「そうですね。お前の方が、人間ってものをよく知っているのかも知れませんね」
オイラは得意げに笑顔を見せる。
「でも! 悪戯は程々にね」
『はーい』
こうしてオレの、人間としての生活が始まった。
楽しみだ。
ん? オレはあまんじゃく。
『はい』は『いいえ』
とっても楽しみだ。
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