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「朝ごはん、一緒に食べる?」
「うん」
「じゃあ許す」
そう言って彼女は顎を突き出すとキスの催促をする。
「ん…」
唇にキスをしてやると、華やかに笑う。彼女は二次元の中のキャラクターよりも二次元の住人みたいだ。
だからといって好きかどうかと聞かれると、別に好きじゃないと言える。
何しろ僕の全て嘘なのだから。
今ならちゃんと嘘つきだと自分を許容出来てるんだから。昔よりはマシになったはず。
リビング--と言うにはいささか趣味に走り過ぎて痛々しい--に彼女と共に向かうとそれはそれは美しい…オムライスだった。
「ご主人様?オムライスには何書きますか~?なんてね!」
「……いい…」
「ん?」
「まこと…愛してるよ」
僕は椅子に座る。
彼女は台所に向かい、ケチャップをもってくると犬のような目で側に座ると僕を見上げた。
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