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私の周りから見ても颯と居たときの私はとても幸せそうだったらしく今でもよく
「颯さんと居たときのれんは本当に可愛かったし何かキラキラしてた」
と言われる。
──でもその愛しい颯を離してまであの人を選んだのは紛れもなく私なんだ。
いつものように教室の窓側の席で友達とたまって話してるとふいに女の子達が騒ぎだした。
どうしたんだろうと思って聞いているとみんな口々に、
「かっこいいよね〓」
「筋肉やばくないっ!?」
「付き合いたーいっ」
なんて言ってる。
みんなの視線の先は窓の外のグラウンド。
何気なく私も見てみるとそこにはTシャツを脱いで上半身裸で友達とサッカーボールを蹴ってる先輩と思われる男の人が居た。
肌の色は黒く焼けていて、黒髪じゃなきゃいけないはずのこの高校で少し茶色い髪をしていた。
第一印象は黒いチャラそうな先輩。
みんながかっこいいって言うからきっとかっこいいんだろうけど、私は別にかっこいいとは思わなかったのを覚えている。
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