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「うるさいっ、死ねしねシネっ!消えろ、お前なんか早く死ねばいいんだよっ!」
小学生のにしては随分と恐ろしい言葉遣い。ましてや来年から中学に上がるというのに…
彼女の名前は「八雲」。決して「癌」なんて名前じゃあない。僕と6歳も離れているから、アイツが生まれた時のことを今も鮮明に覚えている。ちょうど『ちびまる子ちゃん』の再放送がやっていて、僕と兄貴は母さんが横になっていたベッドに2人並んでいた。そんな時に親父が急に「よしっ!」なんて声を上げたから、兄貴と一緒にベッドから滑り落ちたのは言うまでもない。
「八雲だ、八雲にしよう!大河原という広いイメージの名字にさらに大空の広さをイメージさせる八雲!この子にふさわしい名だ。」
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