だいいちわ

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俺はまずリビングに向かった。 そこには灰色の作業服を着て赤いバンダナをしている男がテレビでゲームをしていた。 「よう司、お前このゲーム知ってるか?この先のところが攻略できないんだが」 「謙さん何度も言ってるじゃないですか。俺あまりRPGやらないって。それにそのゲーム知りませんよ」 「な、お前!このゲームを知らないだと!?最近人気がすごい『パーソナル』ってやつだぞ?やってないならいざしらず、これの存在自体知らないなんて・・・」 このゲームについて熱中して説明してる男はこの家の長男、松沢謙(まつざわ けん)である。 見た目通り仕事は工場勤め、ゲーム(主にRPG)大好きな大人である。 「そういえば千穂は2階ですか?」 「・・・あいつはもういないんだよ、拉致監禁されてるんだ・・・」 謙さんの後頭部からパァン!という音が聞こえた。 「兄さん、私ものすごく暗くて物がいろいろ置いてあるものすご~く便利な物置を知ってるんだけど・・・・・・とりあえず兄さん入ってくれない?私あの物置の扉がなかなか開かなくなる方法知ってるんだけど・・・人っていつまで食べ物食べないで生きられるかな」 「申し訳ありません、我が妹よ」 謙さんが土下座して謝った。 ・・・謙さん、情けないよ。
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