第一夜 『アヤカシ始末』

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初秋の涼しい風が俺の前髪を揺らす。 ああ。生きてることを実感する。空には綺麗な月がふんわりと輝いている。 花鳥風月とはよくいったもんだな。 こんな気持ちいい空気を感じられるなら戦いも悪くないか? (まあ、なんにしても初めてにしては上出来だったぜ?この調子であとの奴等も頼むぜ) 「こんなの……後99匹もやんのかよ……」 前言撤回。 嫌です。死ぬのも怖いのも嫌いです! ヘタレ?好きに呼ぶがいいさ! 誰だって命は大事に決まってるじゃないか。 なんにしても、これが俺と鬼神・火留羅との出会いと初めての『アヤカシ始末』だった。 「ったく。よろしくな?相棒」 (ああ。俺の体が戻るまで食われないでくれよ?焔) まったく、少しはいたわれよ!労えよ!このバカ鬼神! 大の字に倒れて深呼吸する俺が、この後朝イチで雅子さんに折檻されたことは言うまでもない。 天国の父さん、僕はアヤカシより最強の寮母さんに殺されるかもしれません。 第一夜 完
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