序章 初夏の風

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部屋の時計を見ると、2時を回ろうとしていた。 「…それにしても遅いな」 ――ドン、ドン、ドン! 待ち兼ねたように部屋の玄関戸が騒がしく鳴った。 「シュウちゃーん!シュウちゃんいる?」 断っておくが、玄関戸に鍵はかけていない。ここに来るよう頼んだのは、他でもない俺自身だから。つまりこれはこういうことだ。
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