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ため息交じりの私の言葉を彼女は大げさに否定する。
「あのね、あたしは涼音と違って仕事はできないし、いい男捕まえるしかないわけよ。よりいい男を探さないといけないわけ」
入社以来何度も聞いた彼女のこの話に私は曖昧に微笑んだ。
「あら、クールビューティーと総務部の華は優雅だこと。もうすぐ昼休みが終わるわよ」
声が聞こえて後ろを振り返ると、さっきリスの周りにいたお姉さま方だった。
この人たちしつこいなぁ……。
何か言い返そうとした時、優菜がそっと目くばせをする。
"涼音は黙ってなさいよ"って合図だ。
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