第1話

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「久米くん、羽月くん、この子の教育は君たちに任せたよ。しっかり頼む」 な、な、なんですとぉ?! 動揺して固まった私に対して、向かい側にいる先輩は「わかりました」と静かに力強く上司に言った。 「えっと、あらためましてよろしくお願いします、久米先輩」 にこっと悩殺スマイル。 「うん、よろしくね」 「羽月先輩もよろしくお願いしますっ」 なんでだろう。 私の脳裏をよぎったのは、森の中で走り回る――…… 「り、リス……」 「え?!」 「ううん!!なんでもない。よろしくね」 彼のその顔、雰囲気すべてが私にリスを思い出させた。 つまり、それは、めちゃくちゃかわいいってことだ。
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