第1話

4/13
前へ
/543ページ
次へ
* * * * * 「――そんなわけで、自己紹介しておくよ。俺は久米瑞樹(くめみずき)。入社7年目で、一応このチームのリーダー」 パーティションで区切られた簡素なミーティングコーナー。 そこに私と瑞樹先輩と遠山くんの3人は向かい合って座っている。 「質問していいですか?」 「ああ、もちろん」 「チームって他のメンバーさんは何人いるんですか?」 ああ、遠山くん、問題の核心に自分から飛び込むとは……。 「ああ、うん……言い辛いんだけど、君と俺と涼音ちゃんだけだ」 せ、先輩、助けを求めるような目で私を見ないで! 「そうなんですか」 あれ?静かなリアクション。 予想外にも遠山くんはキラキラスマイルを崩さなかった。
/543ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8552人が本棚に入れています
本棚に追加