第5話

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涼音、こんな態度はいかんよ。 瑞樹先輩に心配されてしまうよ。 ……でも、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、心配してくれないかな。 なーんて、そんなことを考えるなんて私ってダメだなぁ。 「羽月さん、ここに印鑑」 「えっ、あ、はい」 ぼーっとしていると、目の前に書類が差し出されて、総務のお姉さまが私を見下ろしている。 明らかに敵意が込められた目で。 なぜに。 とりあえず、慌てて印鑑を押して書類を返すと、お姉さまは"ふんっ"ってな効果音を鳴らしながら去っていった。
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