第一章

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可愛くないガキ。と心の中で悪態をつきながら、フェザーの姿が変化していく。 闇に紛れることのできる黒い翼に、剣では傷付けることも出来ない固い鱗。 その背中に飛び乗り跨がるエルバを最後まで見ると、翼を動かし、上昇していく。 風に上手く乗ることが出来た、エルバは口を開く。 「この仕事が終わったら。一日、魔界にいてくれないか」 『なに、馬鹿な事を言ってるんだ。俺が居なかったら、誰がお前を護るんだよ』 「………墓参りに行きたいんだ」 消え入りそうな声で言うとフェザーにはちゃんと聞こえていたのか、それ以上何も言わなかった。 『本当は、一人にしたくはない』 これが、フェザーの本音なのだろうがエルバにとってそれは過保護すぎる。 「何かあれば。喚び出す」 その言葉で納得してもらい。 エルバとフェザーは目的地に辿り着いた。 背中から飛び降りた、エルバは腰に差していた剣を抜き出した。 そして、フェザーもドラゴンの姿から人の姿へと変わった。
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