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僕は夢を見ているんだろうか、それとも精神だけが抜け出ているのか。どっちにしろ今見ている景色は僕の見たことのない景色だ。
いつから夢を見ていたんだろう、うつつと夢の境目を感じるのは難しい。感じられた人なんているのだろうか。
なんにせよこの、自分が風船になったような感覚はとても心地良い。夢だったらあと三日ぐらい続いて欲しい。
しばらく自分のずっと下を眺めていると、大小様々な島のひとつから、小さいがはっきりと強く輝く光を感じた。
光を確認した瞬間、僕の意志とは関係なくゆっくりと、エレベーターが降りるぐらいのスピードで光に向かい落ちていく。落ちるというより僕が近づいていくと表現する方が相応しいか。
とにかく、近づいていくにつれてだんだんと光った島の全景も明細になっていく。
大部分が森になっているが民家はそれなりに多い、島の端には桟橋があり小舟やフェリーが何隻か停泊しているのが見える。
風を受けて空を舞う白い鳥と肩を並べるぐらいの高さまで降りてきて気づいた、夢なのに風の抵抗も感じるんだ。僕自身の重さは全く感じないのに。
やがて光を放っていたものの正体がわかった。今ではあまり見ないが昔はどこにでもあったろう瓦葺の一軒家だ。
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