ゴキブリの章

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次の日におおきななにかに特効した おおきななにかは驚いて逃げている うまくいった と思っていた しかしおおきななにかはただ逃げたのではなかった なにかを噴射され俺はやられた 俺は所帯をもち妻と子供もいた ここで死ぬわけには そういう思いとは裏腹になにかを噴射されて意識が朦朧(もうろう)とする 混沌とした意識のなかおれはお袋とおやじをおもいだした 思春期のころは迷惑ばっかかけなにも恩返ししてなかったっけ なにもプレゼントもしてなかった お袋はよく兄弟達を世話してたっけ おやじは毎日毎日飯をとり優しいおやじだったっけ すまない みんな 敵はとれなかった 飯ももうもってけない ごめん
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