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幼なじみ、でいーじゃんか。
友達でも何でもない特別な立ち位置じゃん。
何くだらないこと考えてんの。
私は首を小さく振ると、何事もなかったように琳と春子のところへと戻っていった。
叶わないとか、高望みだとかそーいうんじゃない。
だって現に私は一度も三木に対してアクションを起こしたことがない。
バレンタインのチョコでさえあげたことがない。
恥ずかしいから、とかじゃなくて。
私たちはそんな間柄なんかじゃないから……
多分、私のこの気持ちだって三木がどこか私の手の届かないところに行ってしまえば、消えてしまう。
そんな程度の気持ちなんだ。
今まであいつに彼女がいる、なんて話を聞いてこなかったからまだ好きなんだ。
想像するのは嫌だけど、きっと現実になってしまえば、私はあっさりとその事実を受け入れるのだろう。
その程度、なんだ。
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