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「迫さん、チェックお願いします」
「嗚呼、分かった」
物資の補充担当の職員から資料を手渡されれば其れに目を通す。
食品や医療物資に順に目を通せば特に異常は無いだろうな、と思い、検印欄に印を押そうとすれば其処にはあからさまなジャンクフードの名前が。
「……冷凍たこ焼き…?」
何故こんなものが、と溜め息混じりに呆れ半分に呟けば辺りを見渡した。
「誰か、これを追加した者に心当たりは無いか?」
資料の一部分を指を差しながら示せば、周りに居た職員は顔を見渡すばかり。
――どうやら此処に該当者は居ないようだ、
そう判断すれば、取り敢えず此の部分は削除してもう一度データを作成し直す様に先程の職員に指示をした。
(危ない所だった)
要らない者を追加すれば局長になんて言われるか――、そう思えば流れてくる冷汗を腕で拭えば、私は自分の作業へと戻った。
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