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「珍しいじゃん?
おねぇから相談なんて、
一体どうしたのよ。」
まだ熱帯夜がつづく9月の深夜、2つ年下の妹をファミレスに呼びつけると私は吐き出すように一気にしゃべり始めた。
本当は相談なんかじゃない。
自分がもう決めてしまったことを、一番自分に近い存在に後ろからほんの少し押して欲しかっただけだった。
「あのね、実は・・・
すごい年下の男の子と・・・
寝ちゃったんだ。」
「え…まさか、悠くん?」
妹は大きな目を一段と丸くして、すぐに相手の名前を出した。
妹とは共通の友人でもあったし、私が悠を誘ってよく食事に出かけていたのも知っていた。
でも4年前に離婚したあと彼氏がいることも知っているだけに、私が別の男に手を出すとは思ってもいなかったらしい。
そこまで器用じゃないことは、誰よりも判ってくれている。
「彼氏はどうするのよ?
って言うより、
おねぇ・・・
悠くんと付き合うの?」
妹の問いに私は小さく頷いた。
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