5人が本棚に入れています
本棚に追加
その2週間後。
性懲りもなくほとんど同じメンバーでまたオフ会が開かれた。
社会人比率や女性比率が高いサーバーだったからか、ブログを書くほどに外交的だからなのか、飲むのが大好きな人が多かった。
さんざん飲んでしゃべってから、二次会は徹夜カラオケに流れる。
前回と同じように、場を盛り上げるべくカラオケで脱ぎながら歌う悠の姿があった。
また馬鹿をやってるなぁ…
そう思った瞬間、彼の着ていた茶色のランニングが私の目の前に投げられた。
おいおい、どっかの歌手じゃないんだから、タオルとかシャツとか、観客席に投げるなって。
苦笑しながら歌い終わった悠に手渡すと、「あげます~♪」と軽いのりで押し返された。
こんなものもらってどうするんだとは思ったものの、こちらも酔っていたからとりあえずバックに突っ込む。
後になってみれば、これが呪縛の始まりだったのかもしれない。
私は悠の汗臭いランニングをそのまま家に持ち帰っていた。
最初のコメントを投稿しよう!