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階段を下りている間に自己紹介をしておこう。
俺の名は田井城 広木(たいじょう ひろき)、先月中学を卒業した、いたって平均的で何処にでもいる野郎だ。
そんな俺が高校に入学するのがまさに今日なのである。
分かってもらえると思うが、入学式などの行事の日というのは不思議な気分がする。
何と言うか、いつも過ごしている日とはまるで違う日、そんな空気を肌に感じる。
今日の俺も例に漏れず、(入学式なんてめんどくせぇー)、と思う反面、新しく始まる生活に胸を高鳴らせるという複雑な心境の中にいた。
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