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新潟・湯沢基地
ドンっ
バタバタと隊員が雪崩れ込む
「こちらアルファチーム、格納庫はクリアだ。オーバー。」
「こちらブラボーチーム。宿舎もクリアだ。オーバー。」
「こちらチャーリーチーム。周囲に敵影なし。クリアだ。オーバー。」
「全チームからの報告完了。当基地内はもぬけの殻であります。」
「………うむ。ごくろう。滑走路は使えるか?」
「修復は可能とのことです。」
アルファチーム
「おいおい、弾薬も機体もなにもないぞ。こりゃ不自然じゃないか?」
「確かにな。なんだか前もって撤退準備がしてあったかのような手際のよさだ。」
管制塔
「司令。なにもありません。物資も弾薬も機体も。」
「どうなっているんだ。まるで元々使われていなかったような有り様だな。」
このような現象は湯沢基地だけでなく、他の基地でも起きていた。
司令部に報告すると、元々物資が少なかったんだろうということだった。
そして宣戦同時攻撃から3ヶ月たったがなにもなく、撤退していった新潟国防軍にもそれらしい動きもなかった。
それは文字通り嵐の前の静けさであった。
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