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レイの実家・レイの部屋
「よし、ゲームしよう。」
「なにやるの?」
「そりゃもちろん、コールオブマクミラン~マクミラン、ヘリに轢かれる~に決まってるだろ。」
そんな流れで、俺たちは定番の戦争ゲームをやりはじめた。
画面の中では1人の兵士が叫んでいる。
「じゅうびょおおおおお!」
そんなこんなで就寝時間。
何故か俺の部屋には杏奈の布団がなかったので、母さんに確認すると。
「ごめん。布団ないっす。」
と言われたので仕方なく俺たちは狭いベッドで並んで寝ている。
もちろん、恥ずかしいので背中合わせ。
だが、杏奈の腰まである長い黒髪から卑猥…じゃなくていい匂いがするので、俺は今気が気でなかったりする。
え?
お風呂イベント?
そんなものない。
(いくら2人で寝ているとはいえ、なんか狭すぎないか?……ハッ!まさか…。)
「そのまさかでした♪」
「てめぇ!!杏奈はどうしたんだ!!!」
「……グヘヘ。あの女ならば私の部屋で孤独に寝ておるわ。なんと無様なものか。アッハッハッハッハッハッハ!」
バタン
「え?」
由貴の言った通り杏奈は由貴のベッドでスヤスヤと眠っていた。
可哀想に………。
そしてそのまま杏奈をお姫様抱っこしてレイの部屋へと戻っていった。
バタン
「お兄ちゃんおかえりー……………グヘっ!?」
お兄ちゃんことレイは杏奈を泣かした罪も含めて由貴を部屋の外へ蹴り飛ばしたのであった。
「レイ…行かないで。」
「?…なんだ寝言か。…………大丈夫。どこにも行かないよ。おやすみ。」
そう言ってレイは夢の中へと入っていった。
「ありがと。信じてるよレイ。」
実は起きていた杏奈のつぶやきは誰にも聞かれずに消えていった。
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