反撃

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新潟・佐渡基地 「では、作戦を説明する。今回の作戦の目的は、上越基地の奪還である。この作戦では陸海空の3軍による、共同作戦となる。まず最初に………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。何か質問はあるか?……よし、それでは我々の故郷を取り戻そうではないか!美しき、新潟を再びこの手に納めんことを!作戦開始っ!」 現在行方不明である知事の代わりにこの国を動かしているこの新潟国防軍最高司令官の熱い演説は兵士たちを熱くさせるのには十分であった。 本来、このような演説は知事がやるものだ。それを何故あの男がやっているのか。調べてみればそもそもこの戦争は最初から謎ばかりだ。何故か知事が行方不明になり、その1週間後にこの戦争は起きている。しかし、誰も不信には思わない。なぜか? それは一部の役職の人間にしか報告されていないからである。 実際、戦争が始まる1週間前から知事が執務室を出たのを見たものはいない。 それに、栃木軍も現在では軍部の人間が最終決定権を持っており、知事に作戦が伝わることはない。なぜなら、栃木もまた知事が行方不明であり、報道管制が敷かれているからである。 この戦争には裏がある。 私はそう確信して、取材を続けることにした。
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