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二人となった校舎内で、コツコツとゆいに近寄る足音が響きわたった
「大丈夫ですか?」
優しく微笑み手を差し伸べてくれる男性
さっきまではよく見えなかったけど、かなり美形……
この学校イケメン多いのかな
「はい、大丈夫です。ありがとうございます」
先程の出来事を見られていたと思うと少し恥ずかしく、俯きながら差し出された手を取った
立ち上がるとふいに顎に手が添えられ、ゆっくりと上を向かされる
目の前にはさらにアップの微笑んだ顔が私の視線をとらえる
私の鼓動は徐々に速くなっていく
「頬がほんのり赤いですね。なぜでしょうか?」
「…ぇ?」
なぜって……
わざわざ私の口から言えっていうの!?
答えに困っていると、もう一度繰り返された
「ゆいお嬢様?なぜですか?」
目線を横にずらし小さな声で答えた
「そ、それは……」
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