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こ、こども……?
幼い声が聞こえるとともに、小学校中学年くらいと思われる男の子が机の上で仁王立ちをしているのがわかった。
「あ…あの……?」
状況が理解できない。
「聖羅学園へようこそ!おねーさん♪」
男の子はひょいと机の上から降り、尻餅をついている私に顔を寄せた。
「ふふっ。相当驚いたみたいだね。よかったよかった。どんなサプライズしようか迷っていたんだよ?今回は椅子だけだったけど、最初はここにある家具ぜーんぶ爆発させようと思ってたんだ♪」
無邪気に笑う男の子に私は何て言えばいいのか分からない
「きみはいったい…?」
ようやく発することができた言葉はそれだけだった
「あれ…千秋くんが言ってなかった?」
不思議そうに首をかしげる男の子。
「……ああ、千秋くんはそういう性格だからね。」
どうやら一人で納得したらしい。
そして改めて私の方に体を向ける。
「コホン…僕がこの聖羅学園の校長だよ。名前は春樹。よろしくね、おねーさん。」
ニコッ
……え?
コウチョウ??
この、男の子が??
「じゃ、じゃあ、ドアに描いてあった校長の絵は…?」
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