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春樹くんの話が終わり、私は今、校長室にたった一人ソファーに座っている。
背もたれに体重を乗せ、春樹くんが話していた内容を思い出す。
最初はこの聖羅学園の棟についてだった。
どうやらこの学校からちょっと離れたところに寮があるらしい。
『この学校の生徒はほとんどが家が遠くて寮で生活してるんだけど、おねえさんはどうする?たしか、家近かったよね。』
「寮生活かぁ…」
春樹くんはなるべく早く決めて欲しいと言った。
環境に慣れていない私は、寮に入ったほうが友達も多くできるのかもしれない。
でも今まで家を離れたことなかったからな…
「ま、明日までに決めればいっか。」
それにしても、最後に言っていたあれは、いったいどういうことだったのだろう。
『あ、最後に一つだけ。夜11時以降は学校校舎に入らないでね。』
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