.*゚ 聖羅学園 ゚*.

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春樹くんに理由を聞いたが、うまく話を逸らされ、結局知ることはできなかった。 どうして夜中に校舎に入ってはいけないのだろうか。 別に何も言われなくても私はそんなことはしない。 それをあえて言うということは、何かがある、と言っているようなものだ。 私の好奇心に火がついた。 その後、春樹くんは仕事があるから担任の先生が来るまでここで待っていて、と言って出ていってしまった。 そして今に至る。 キーンコーンカーンコーン… チャイムが鳴り、体を起こして時計を見てみると、12時半。 今まで何度か転校して来たけど、こんな時間までクラスに行かないことはなかった。 この学校は始業式の日から六時間授業らしいから、午後からクラスに行って自己紹介をすることになるだろう。 何回も経験しているとはいえ、知らない多く視線を浴びながら話すのはすごく緊張する。 人は第一印象が大事だというから、最初の自己紹介には毎回悩まされるばかりだ。 あー…緊張するな…。 何て言えばいいかな。 考えているうちにどんどん鼓動が早くなり、手に冷や汗をかいてしまった。 コンコン ドアが開き、女の人が入ってきた。 「初めまして、九条さん。あなたが入るクラスの担任の宇野京子です。」
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