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出ていったはずの宇野先生が困ったように頬を緩ませてこちらを見ている。
さっきまでは無表情だったのが、嘘みたいなくらい柔らかい表情である
。
「宇野先生…。」
「ごめんなさいね、九条さん。これはちょっとしたサプライズよ。」
ウインクをしていたずらっ子のような笑顔を見せられると、何も言えなくなってしまう。
敬語だった口調も、今は砕けて女性らしさが出ている。
この学校の人って、サプライズとか驚かせたりするのが好きなのかな。
歓迎されてるのは嬉しいけど、心臓に悪いよ…
「さてっと。サプライズも済んだことだし、改めてホームルームを始めるわよ。ほら、みんな座って座って。」
宇野先生は教壇に立ち、座るよう手で促す。
私が動けず固まっていると、
「ほーら。九条さんも座って。」
背中をポンっと押された。
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