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「なあ、スレイブ・ゲームって知ってる?」 一司が携帯をいじりながら友人二人に問い掛ける。 「奴隷ゲーム? なにそのだっさいネーミング?!」 半笑いしながら篤弘が返す。 「あー知ってるよ! ……今なんか話題になってる都市伝説のゲームでしょ?」 昌幸はちょっと興味深げに返答をする。 三人はいつも通り退屈な高校生活を送り、いつも通り何か面白いことないかななどと気楽なことを考えて下校していた。 ゲームスレイブの話題を振った竜崎一司(りゅうざきかずし)は身長が百九十センチもあり、肩幅も広く、腕、脚、背筋、胸筋、腹筋など体中の筋肉が相当ついている。 その為、ぜい肉がないスリムな体型の割に制服がきつそうに張っている。 中学時代はバスケットボール部に所属しており将来も期待されていたが、妬む先輩らとたびたび暴力沙汰の喧嘩をしていた。 一応中学時代はバスケットボール部を辞めずに通したが、高校に入ってからはバスケットボール部にもその他の運動部にも所属することはしなかった。 各運動部の顧問らは非常に熱心に入部を誘ったが本人にやる気がないのを無理に入れることも出来ず、結局どこの部活にも所属せず二年に昇級していた。
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