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坂町は本気で言ってるのか!?
「誰が言うかっ、馬鹿野郎っ!!絶対言わないからな」
「あーあ、言っちゃったな」
「は?」
「『絶対言わない』…これを吐いたやつはそれこそ絶対に、好きって言うんだぜ?」
「何を言って……」
「アニメや漫画、ドラマでもそうだろ?」
…………なんてやつだ。
俺をアニメや漫画、ドラマのキャラクターと一緒にしてるのか!?
「俺がお前の思い通りになると思うなよ…!!」
「本当、威勢がいいな」
クスリと笑みをこぼした坂町は、俺に背を向けて扉のほうに向かった。
「夏芽がどれだけ堪えれるか…楽しみにしてるぜ。んじゃな、今日は帰るよ。」
坂町はそれだけ言うと俺の返事なしに去っていった。
……な、なんて自己中なやつ!
散々人を掻き回しておいて………嵐みたいなやつだ。
嵐が去った後の静けさ。
まさにこのことだろう。
「………つ、疲れた。」
俺はへなへなとその場に座り込んだ。
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