68人が本棚に入れています
本棚に追加
【夏芽side】
次の日。
いよいよこの日がやってきた。
「……ゴクリ」
思わずツバを飲み込む。
そう、俺のニューライフが始まるのだ。
「そんなに緊張することないだろうに」
俺の姿を見て声をかけてきたのは、これからお世話になる担任の篠宮先生(男・28)。
先程、職員室に立ち寄った際、クラスまで案内すると言ってくれた。
「…そんなこと言われても…男子校とか初めてなんで。(ましてやホモ学校…)」
俺は苦笑しながら話す。
緊張して当たり前だ、むしろこの状況下…緊張しないやつがいたら会ってみたい。
「あはは、そうかそうか。まぁ…皆いい子ばかりだから、すぐに馴染めるだろ」
「だといいですけど…」
はっきり言って、馴染める自信が……ないっ!!!!
だって…ホモしかいないんだろ!?
どうやって馴染めと?
俺はホモになる気はさらさらない。
「ほら、着いたぞ。2-C組、岸川のクラスだ。あ、中の奴らを座らせるからちょっと待ってろ」
そういうと篠宮先生はクラスに入って行ってしまった。
「………はぁ…」
自己紹介とかすんのかなぁ…
最初のコメントを投稿しよう!