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「それは…本心?」
「え?はい」
嘘は言ってないぞ?
「……………よかった!!夏芽君、ありがとう!君ならやっていけるだろうっ!!」
「へっ!?」
俺の返事を聞いた正幸さんは、いきなり俺の両手を握り立ち上がった。
どうやら喜んでいるよう。
「あ、あのう……」
「はっ!…わ、悪かったね、いきなり。今の答えによっては転入の話しを考え直そうと思っていてね」
「なっ!!」
そ、そんなに重要な質問だったのか!?!?
正幸さんは再びソファーに座り直し、今度は神妙な顔つきで語り出した。
「実はね……この学校には、何故か同性愛者の生徒しかいないんだよ」
「…………へ?」
おいおい、俺!
さっきから間抜けな声出しすぎじゃね!?
ーって、そんなことより!!
「それはどういう…」
「そのままの意味さ。同性愛者しか存在しないんだ。最近は教師陣にまで出ているぐらいだ」
「………と、いうことは…」
「薔薇の学園だよ」
にっこり。
「いやいやいやいや!!!!!待ってくださいよ!!そんな話し聞いてませんよ!?」
「あー、百合子さんには言ってないからなぁ」
百合子さん……母さん!!
言ってないって、えええ!?
「だって、この事実を話してもし百合子さんが君を転入させないと言ったら…同棲が中止になるかもしれないだろう?」
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