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「忠告?」
なんだよぉ……
忠告とか言われると怖いんですけど!!
「坂町圭吾(さかまちけいご)って生徒には注意してね、いや、なんなら関わらないほうがいいな」
「坂町…圭吾…?」
そんなにヤバいやつなのか?
「多分、夏芽くん……狙われちゃうから」
「………はい?」
「言ったでしょ、ここは同性愛者しかいないって」
「い、いや!それは理解できてます!そうじゃなくて、なんで俺が狙われるんですか!?」
全く理解不能だぞ!?
「……夏芽君さ、自分の容姿を気にしたことある?」
「いえ」
顔なんて朝顔を洗った時に綺麗になったか確認するだけで、そんな気にはしない。
「……ふぅ…無自覚、か。困ったものだね」
おい、ため息つかれたぞ俺!
何かしちゃったか?
「……?」
俺が不思議そうにしていると、正幸さんが立ち上がり胸元から鏡を取り出した。
「ほら、自分の顔を見てごらん」
「は、はぁ…」
鏡に俺の顔が写る。
「少し癖のある漆黒の髪、白雪姫を連想させる白い肌。目は丸みがあって透き通った黒。かと言って童顔でもなく女っぽくもない。女装をさせたら似合うだろうけど」
「…………はぁ?」
「さらにはどこか弱々しさがあるけどきちんと男の子。輪郭もスッとしてて、体型もいい。身長何㎝?」
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