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ずいぶん進んだのだろう
右を見ても、左を見ても
前を見ても、後ろを見ても
景色は変わらない。
道なりに進んでいくと
道が途絶えていた。
引き返そうかと思ったが
地図には
「そのまま直進」と書いてある。
途絶えた道の先は
これまでとは明らかに違う
異様な雰囲気をかもし出している。
これまた行くしかないのか……
俺は道から外れ地図通り進んだ。
木の色は全体的に濃くなったきがする。
それに、さっきまで聞こえていた
鳥のさえずりや
小動物の鳴き声が道から出た途端
一瞬にして聞こえなくなった。
道なき道を突き進んで
数分しか経ってないが
建物らしきものが
木から見えたりかくれたりしている。
この場所に来て初めて
建築物を見たからなのか
不思議な安心感に包まれた。
重くなっていた足も
建物を見た途端に軽くなり
スキップをしたくなるくらいだった
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