鍛治屋な若銃士

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「笑顔だけが取り柄の馬鹿が 何であんな暗いカオしてんだ?」 ジュリアンはクラウスの表情の暗さが ずっと気になっていた。 何故ならクラウスは絶対に誰かに 暗い表情や落ち込むカオを 見せないオトコだからである。 「常に冷静なアイツがあんな刃のこぼれ方するはずがないよな・・・!? 一体何を斬ってる?」 ジュリアンは店を閉め腰に剣を差し カオをスカーフで覆うと外に出た。 この装束はかつてジュリアンが銃士教団で最強階級の銃士として戦闘に身を投じていた頃の格好で当時「漆黒の炎狼」と呼ばれた姿で彼の本気を意味する。 「絶対何か隠してるがあの場では言えなかったんだ、秘密はナシだろクラウス!!」 ジュリアンは電光石火の如き速さ で銃士教団の建物がある城へ。 ここはサントアルベルト共和国。 五つの大国が東西南北と内陸の中央に構える世界最大の共和国。 ジュリアンたちがいるのは中でも 西部に位置するバリアン王国。 「サントアルベルトの矛」と呼ばれる 共和国最大の軍隊と銃士教団 「JUDGEMENT」最大の支部が座す 最強級の軍事国家である。 魔物たちもなかなか攻めて来ない平和と血の気の国である。 バリアン王国の城は難攻不落の要塞とも取れる鉄壁の防御を誇る。 ジュリアンはそんな城に乗り込もうとしていたのである。 「バリアン様・・・彼は銃士教団の 1stクラス銃士クラウス・バジェットです」 「そうか通せ」 「バリアン3世」 「久しぶりだな友よ」 彼は現在のバリアン王国の 国王バリアン3世である。 狡猾で冷酷で慈悲のない 残忍な性格の悪王である。 クラウスは呼び出された。 「次の任務を受けに参りました」 「結構!!ではこの地図にある村を地図から消せ・・・この任務は国政に関わる重要な任務だから失敗は許されない」 「はっ・・・しかし!!」 「意見はいらない・・・お前はただ従えばそれでイイのだよ」 「はっ!!」 「よろしい」
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