─ 薔薇の棘 ─

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  「じゃあ私、次授業あるから行くわね」   川島先生は穏やかな笑みを見せながら立ち上がると、飲み干したコーヒーのカップを二つ手に持ち、自席へ戻って行った。 その後ろ姿をぼんやり見送ると、視線を自分の手元に移し携帯を開く。 21時の約束までに、少しだけ時間がある。その空いた時間に昌子さんと会い、相談に乗りながら探りを入れて見ようと決めた。 TO 昌子さん 19時から20時半までの時間なら、今日空いてます。どうですか?   パタリと携帯を閉じて、肩肘をつきながら小さな溜め息を吐き出した。
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