白黒

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中はやたら綺麗で、やけに不気味な雰囲気だった。 「おぉーい。誰かいないのかよー?」 とりあえず呼びかけてみる。 が、返事はない。 蝋燭は点いてるから、誰かいると思うけどなあ。 怪訝に思いながら祭壇まで行くと、巨大なステンドグラスに圧倒された。 「すげ……でか」 だが、そのステンドグラスは何を表しているか全く解らない。 1番上に"大きな何か"が1つと、回りに"小さな何か"が数え切れないほど、描かれているようだけど…。 「普通、こういうのは神様をでっかく描くんじゃねえの?」 「描いてあるじゃありませんか。カミサマ」 「!?」 後ろから返事が聞こえてきて、柄にもなくビビった。 振り向くと、そこには白黒の妙な紳士服を着た男が立っていた。 俺の靴をくわえた犬と一緒に。 「あ!俺の靴返しやがれ!」 「おや、貴方様の靴でしたか。私の愛犬が失敬をしたようで、申し訳ございません」 男が犬を促すと、大人しく靴を置いてくれた。 俺はそれを履きながら、怪しい奴等だな。と警戒心を高める。
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