プロローグ

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保健室の薄いカーテンから感じる、朝の光。 半分だけ開けた窓から風が舞い込み、髪の毛を揺らす。 見えるのはグラウンド。 白球を追いかけ、砂の上で走る君の姿。 はしゃぐ声。 「おはよう、真幸くん……」 保健室の窓。 そこは、あたしの定位置。 毎日君を見るけれど、君はあたしを知らない。 だから、これはあたしだけのひみつごと。
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