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手を捕まえなくても、頭を引き寄せなくても、……もう逃げられない。
夕方になっても、夏の空気は熱が引かない。
なのに、不定期に流れ込んでくる外気が冷たく感じるなんて。
「……っ、ん……」
目を開いていると、すぐそこに真幸くんの顔があって、恥ずかしくなって閉じる。
「ん……、ぅ……っ」
目を閉じると、どこまで行くのか分からなくて怖い。
汗で、セーラー服の中のキャミソールが背中に貼りつく。
手のひらにも汗がにじんで、滑る。
一番熱いのは、唇。
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