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ベッドの上に、起き上がる。
目線を落とすと、
「あ!」
いつの間にかめくれ上がっていたスカートが真っ先に目に入り、慌てて整える。
下着ギリギリ。危なかった。
太もも、真っ赤。
スカートをギュッとつかんでうつむいていると、
「何で隠しちゃうんですか?」
「え……、あ、わ……」
手の甲に、大きな手が重なった。
あたしの手を覆い隠して、指先が太ももに触れている。
「や、待っ、そんな……とこ」
こんなところ、他人が触るような場所じゃない。
真幸くんの雰囲気がいつもと違う。
口調は敬語だけど、ここにいるのは、……あたしの知ってる後輩じゃない。
「は、離……」
「ここ、どうしたんですか?」
次に、絆創膏が破れた膝に移動する。
爪が当たって、些細な刺激でも過敏になる。
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