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くびれのところに、直接手が触れる。
初めての感覚に、ビクッと体が跳ねた。
「まっ、まさ……、真幸くん!」
これ以上は、ダメ!
布団の上で足をバタバタする。
細かいほこりが舞い上がって、蛍光灯がそれをキラキラと照らした。
どかそうと思って両手を突き出して力をこめてみても、びくともしない。
「っ……くしゅん!」
廊下側から突如聞こえた誰かのくしゃみをきっかけに、真幸くんはピタッと止まった。
「もー、夏風邪かな」
そのひとりごとと共に、扉が開いた。
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